弁護士法人心 東京法律事務所に所属しております、弁護士の宮城と申します。
日々思ったこと、皆様のお役にたてる情報などを書いていきたいと思います。
私が所属する「弁護士法人心 東京法律事務所」のサイトはこちらです。
交通事故案件におけるAI検索の注意点
交通事故のご相談を対応していると、最近は、「交通事故に詳しい弁護士についてAIで検索したら弁護士法人心さんが出てきたので相談を申し込みました」などと嬉しいお話しいただくことも増えてきました。
一方で、「交通事故に関する悩みについてAIで検索したらこういう回答が出たのですが、これは正しいのでしょうか」などの質問も増えてきています。
そこで、今回は、交通事故案件におけるAI検索の注意点についてお話ししたいと思います。
ChatGPTやGeminiなど様々なAIがありますが、AIは様々な情報を取り込み、分析することで成長するツールになりますので、どのような情報を取り込んでいるかが大切になります。
たとえば、現在の交通事故案件におけるAIが取り込んでいる情報の多くは、裁判例や書籍、法律事務所のホームページに記載された情報が主であると思われますが、裁判例においては様々な事案の内容で個別具体的に結論を導いており、かつ、裁判官によっても判断が分かれる部分や金額の増減が生じることがあるため、ある程度の要素を分析することはできても統一的な見解を導くことは難しいです。
また、書籍に記載されていることは、大枠の考え方や判断枠組みは多く記載されていますが、個別具体的な事例に当てはめると、やはり判断が分かれる部分や金額の増減が出てしまう部分はあります。
法律事務所のホームページに関しては、交通事故に関するすべての情報を網羅的かつ的確に記載されているものではなく、場合によっては、AIが取り込んでいる情報自体が誤っている可能性もあります。
特に、後遺障害に関する部分について、現時点では、AI検索の結果が誤っているものも多く散見され、安易に信じてしまうと取り返しのつかないことになる可能性もあります。
このようなお話しをすると、「では、AI検索は使わないほうが良いですね?」などとお話しされる方もいらっしゃいますが、そうではないと思います。
AIはとても便利で、正しい情報も多くあり、なかなか弁護士に相談するのはハードルが高いと思われている方にとっては非常に助かるツールであり、使い方さえ間違えなければ非常に大きな武器になるツールです。
そのため、いくつか注意しながら検索すると良いと思います。
まず、AI検索の結果だけをみるのではなく、根拠も併せて確認することが大切です。
法律事務所のホームページが根拠になっているのであれば、それと異なる記載が別の事務所のホームページに記載されていないか、などを確認すると良いかもしれません。
意見が異なっている場合には、やはり、交通事故に詳しい弁護士に相談することが安全です。
また、後遺障害に関する質問は、AI検索を参考にしつつも、やはり後遺障害に詳しい弁護士に相談する方が安全です。
後遺障害の実質的な認定機関である損害保険料率算出機構は、後遺障害の審査・認定基準のうち多くの部分を公表していませんので、AIが取り込んでいる情報自体が不正確であることも少なくありません。
このようなことに注意していただくとAI検索に振り回されずに、AIを上手く活用する一歩になるかもしれません。