東京周辺の交通事故案件のご相談を多く対応させていただいておりますが,その中でも保険会社から賠償金の提案があったのですが,どうすれば良いかというご相談は比較的多いです。
そこで,今回は,保険会社から賠償金の提案がされたときの対応方法についてお話しします。
1 すぐには示談しない
保険会社は賠償金の提案をする際に,「〇月〇日を目処にご返送ください」など返送期限を一方的に決めているケースがあります。
しかし,保険会社が定めた期間内に返送しない場合であっても,時効にかからない限り,相手方に賠償金の請求をすることができますので,すぐに示談する必要はありません。
なお,交通事故の損害賠償請求権について,事故日から3年以内であれば,時効にかかりません。
2 賠償金の項目をチェックする
ご自身に生じた損害項目がすべて入っているかを確認しましょう。
特に注意が必要なのは,通院交通費と休業損害です。
たとえば,主婦の方が事故によって家事を休まなければならなかった場合に,休業損害を請求できることは,以前のブログでもお話ししたとおりですが,この場合でも休業損害が0円の提示になっているケースがあります。
また,自家用車で通院したにもかかわらず,交通費が0円になっているケースもあります。
その他,タクシーや公共交通機関を使って通院したにもかかわらず,通院交通費が自家用車で通院した交通費(1kmあたり15円のガソリン代)で計算されていることがあります。
交通費と休業損害については,特に注意してチェックすることをお勧めします。
3 弁護士に相談する
以前のブログでもお話ししたとおり,保険会社の提案金額は相場より低額であることが多いです。
具体的には,被害者の方が弁護士に依頼せずに保険会社と交渉する場合には,自賠責基準で慰謝料・休業損害を提案されることが多いです。
これに対して,弁護士に依頼した場合には,裁判所基準(弁護士基準)で休業損害・慰謝料が計算され,増額できる可能性があります。
一度,弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。