交通事故のご相談を受けていると、「被害事故で車が壊れたのですが、今後、どのような流れになりますか?」といったご質問がしばしばございます。
そこで、今回は、物的損害に関する解決までのおおまかな流れをお話ししたいと思います。
まず、全損(修理が不可能、または、修理費と車両の時価額を比較して修理費の方が高い場合)か、分損(修理費と車両の時価額を比較して修理費の方が低い場合)か、によって流れが異なってきます。
一見して全損の場合には修理工場に入庫せずに、相手方保険会社と時価額の交渉になることが多いです。
また、一見して全損か分からない場合には、修理工場に入庫し、保険会社のアジャスターと修理工場が修理費の協定を行い、そのうえで、修理費と車両の時価額を比較して車両の時価額が低いことが分かれば、全損ということになります。
全損の場合には、時価額+買替諸費用のうち一部の項目について、賠償金を受け取り、解決することが多いです。
もちろん、修理するかは被害者の自由ですので、賠償金を修理費の一部に充てて、修理することもできます。
もっとも、修理費と時価額等の差額が自己負担となってしまうため、修理される方は少ないかもしれません。
なお、全損の場合の時価額について交渉するときに気を付けるべきポイントや買替諸費用のうちどのような項目が賠償金として認められるかは、以前の私のブログでお話ししておりますので、そちらを参考にしていただけますと幸いです。
分損の場合には、修理工場に入庫し、保険会社のアジャスターと修理工場が修理費の協定を行い、修理され、修理費が修理工場に支払われて解決することが多いです。
もちろん、修理をせずに、修理費相当額を受け取って解決することも可能です。
以前の私のブログで、代車代について、注意すべきことをお話ししておりますので、そちらも参考にしていただけますと幸いです。
このように、物的損害については、全損か、分損かによって流れが異なってきますので、物的損害でお悩みの方は交通事故に詳しい弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。