訴訟(裁判)を続けていると、当事者尋問や証人尋問に至ることがあります。
尋問は、裁判所において、当事者や証人からお話を聞く手続ですが、実際の尋問期日になると、思った以上に緊張される方が多いです。
そこで、今回は、尋問の準備や持ち物などについてお話ししたいと思います。
まず、尋問の準備についてですが、聞かれることについて思い出しておくことが大切です。
尋問前には陳述書を出されていることが一般的ですので、その陳述書に記載されていることや関連事項は聞かれる可能性が高い事項になります。
そのため、裁判の争点、陳述書で記載した事項に関連する事情については、事前に、しっかりと思い出しておくほうがスムーズに尋問が進む可能性が高いです。
その他、主尋問(尋問を申請した側から尋問する手続)→反対尋問(相手方からの尋問)→再主尋問、という順番で進んでいくことをイメージしておくと、心の準備ができやすくなります。
また、尋問の注意点を押さえておくことも大切です。
たとえば、裁判所は尋問を録音していますので、裁判所から前を向いて話すことを求められます。
代理人弁護士は当事者または証人からすると、左右に座っていますので、横から質問がされ、前を向いて答える形になるため、思いの外難しいです。
また、裁判所からは、質問と答えが重ならないように話すことを求められます。
裁判所は録音していますので、質問と答えが重なってしまい、質問や答えの内容が分からなくなってしまうことを防止する目的です。
緊張してしまうことも相まって、ついつい早く答えようと思うあまり、質問が言い終わらないうちに、回答してしまうことがあるため、注意が必要です。
また、裁判所からは、可能な限り一問一答方式で答えるよう求められることがあります。
そのため、質問に対する答えは、短く、要点を意識して回答するとスムーズで良いです。
尋問の持ち物としては、印鑑と念のため身分証を準備すると良いです。
服装については、特に指定はありませんが、きっちりした服装が無難です。
尋問については様々な注意点がありますので、弁護士としっかり打ち合わせしておくことが大切です。